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論文

中性子回折による残留応力測定装置の開発と炭素鋼曲げ塑性変形材の残留応力分布の測定

林 真琴*; 大城戸 忍*; 皆川 宣明; 森井 幸生

材料, 47(4), p.420 - 426, 1998/04

構造物内部の残留応力を測定するためには、中性子回折法が必要不可欠である。JRR-3中性子導管のT2-1ポートに応力測定を目的とした中性子回折装置を設置し、測定を開始した。一次元検出器を用いた計測システムにより1/100度の精度で回折パターンを得ることが出来る。この装置を用い、曲率半径40mmで曲げ塑性変形を加えた厚さ10mmの炭素鋼板材料の内部残留応力測定を行い、中央部内面から外面までの残留応力分布を求めた。その結果、内面と外面の板面における残留応力絶対値は120~180MPaであることが分かった。今後亀裂の進展、余寿命の予測等が可能になると期待でき、材料工学、機械工学分野で中性子回折による非破壊残留応力測定は大きな役割を果たすと考えられる。

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